10:
◯経営管理課長 職員数につきましては、計画では平成3年度当初の1,477名から331名を削減し、1,146名と見込んでおりましたが、実績では291名の削減で、平成6年度末の職員数は1,186名となっております。
次に、車両数につきましては、平成3年度当初の716両を112両の削減により、平成6年度末で604両と見込んでおりましたが、実績では38両減の678両となっております。
路線数では、計画実施前の66路線から8路線を減らし58路線とする予定でありましたが、6路線減の60路線となっております。
なお、乗客数では平成6年度で1日当たり17万9,000人と見込んでおりましたが、18万5,000人の実績となっております。以上でございます。
11:
◯青野登喜子委員 市では今後もこうした
健全化計画を継続すると言っておりますけれども、これ以上の合理化は市民との間に一層の矛盾を広げることになると思っております。朝夕、ラッシュ時にバスがもっと便利に市民の足として運行されることや、また病院や公共施設などをめぐる循環バスは市民みんなの共通した願いになっております。採算性を優先させるのではなく、公共交通に頼らざるを得ない市民の足の確保に力を注ぐべきではないでしょうか。この点の御意見を伺っておきます。
12:
◯交通事業管理者 公営企業でございますが、これは経済性と公共性のバランスをとりながら、その使命、役割を果たしていくことが要請されておるわけでございまして、バス事業を地域住民に必要とされる市民の足として維持していくためには、経営基盤の強化、安定化が必要でございます。これで現計画を見直しまして、経営の健全化を目指し、精いっぱい努力してまいる所存でございます。
13:
◯青野登喜子委員 交通事業の経営基盤を支えているのが
交通労働者である職員だと思います。その職員の勤務体系の問題ですけれども、平成6年の1月から変形労働時間制を導入しているようですけれども、その理由と概要をお示しいただきたいと思います。
14: ◯参事兼総務課長 変形労働時間制についてでございますけれども、その制度の導入理由といたしましては、社会的要請でございます労働時間短縮、あるいは休日増を実現するためには、現在のバス事業の状況でございますので、労働集約型の事業の特性を考慮いたしまして、本会議でも管理者が御答弁申し上げておりますけれども、人員をふやさない、経費をふやさない、サービスの低下を招かないという、いわゆる三原則を踏まえまして対応してまいらなければならないという考えでございます。
このために検討を行いまして、
労働基準法の32条の2で規定をされております1カ月単位の変形労働時間制について、労働組合とも事前に十分協議を行いまして、またさらに実施に当たりましては、組合からの提案も大幅に採用いたしまして実施をしてきております。
この制度の概要でございますけれども、勤務日によって長短のある──長い短いということですけれども、長短のある一日の労働時間について、1カ月を平均して1週の法定労働時間、これを達成しようとするものでございます。これに合わせて実労働時間が平均で10時間20分と、一般のダイヤに比較して長いダイヤ、いわゆる先生おっしゃいました
長大ダイヤでございますけれども、これを所定労働時間内の勤務といたしまして、4週間で4回乗務することといたしております。
この結果、従前8週11休週42時間制という体制から、8週14休制週40時間の労働時間を試行ではございますけれども、実施をしてきているところでございます。
15:
◯青野登喜子委員 今の概要の御説明の中に、
長大ダイヤというふだん余り耳にしない勤務形態がとられていることが御報告ございましたけれども、もう少し詳しくこの
長大ダイヤとはどういう勤務になっているのか、そこのところ
ハンドルタイムはどのくらいなのか、拘束時間の上限はどうなのか、ここのあたりをもう少し詳しく御説明いただきたいと思います。
16: ◯参事兼総務課長
長大ダイヤの勤務実態でございますけれども、
長大ダイヤの一日の平均実労働時間は、10時間20分となっております。この内訳といたしましては、乗務している時間が8時間45分、附帯する労働時間ということで始業点検、始まる前の点検が30分、中間の点検が10分、終業点検、終わりの点検が10分、休息45分の合計1時間35分となっております。勤務時間以外の食事あるいは休憩等のために1時間以上の十分な休憩時間を設けているところでございます。
さらに、
ハンドルタイムでございますけれども、
ハンドルタイムあるいは拘束時間の関係ですが、乗務しているその
ハンドルタイムの上限につきましては8時間45分、拘束時間の上限は13時間30分、これにつきましてはやむを得ない場合については14時間以内ということにしているところでございます。
17:
◯青野登喜子委員 局長にお伺いしたいと思うんですけれども、この
長大ダイヤの勤務内容ですが、やむを得ない時間を含めまして14時間の拘束時間という大変長い時間拘束されております。
ハンドルタイムは8時間45分ということですから、これは大変な、過酷なという表現が妥当かどうかわかりませんが、大変な労働過重になっているのではないかと思います。導入されたのが平成6年1月からですから、既に1年と9カ月たっております。
相当労働者の中に疲労がかさんできていると、こういう状況が職場の中に出ているのではないかと思いますが、
長大ダイヤがどれほど職場の労働者にとって過酷な労働になっているのかどうかという、この点での局長の認識を若干お尋ねしておきたいと思います。
18:
◯交通事業管理者 ただいま変形労働時間制が過密労働ではないかというふうなお尋ねでございますが、この変形労働時間制導入によりまして、先ほど参事が申し上げておりますとおり、8週につき3日の休日増加と、それから週40時間制を、試行ではございますが実施するに至っておることから、御指摘の過密労働を押しつける合理化とは考えておらないところでございます。
19:
◯青野登喜子委員 私は、この
長大ダイヤの勤務時間内容は変形労働時間制の導入というその名のもとに過重労働を押しつける合理化ではないかと、このように考えざるを得ないわけです。変形労働時間制の中に、試行的に
長大ダイヤという形のものが導入されている自治体は仙台が初めてだと聞いております。なぜこうした過重労働を押しつけてまで
経営健全化と称しながら合理化を推進しなければならないのか、この点についてお尋ねしておきたいと思います。
20: ◯参事兼総務課長 先ほど来お答えしておりますけれども、労働時間短縮というような社会的な要請、それからそういうものを踏まえまして私どもの事業を維持していくと。そういうことで
輸送サービスを提供していくためには、
労働条件等につきましても、労働組合とも話し合いながら両者で創意工夫をする、あるいはさまざまな手法を用いて対応してまいらなければならないというふうに考えております。
労働集約型の交通事業の健全化を図るためには、運送収益に占める人件費の割合を低くする努力が第1番目に必要であるというふうに考えておりますので、そういう観点で努力をしてまいりたいというふうに考えております。
21:
◯青野登喜子委員 交通労働者は、やはり安全第一を第一義として運転をなさっておられるわけです。交通事業は、この安全第一を旨としなければならない事業だけに、営利第一主義というこの考え方を改めていく必要があるのではないかと思うんです。そういう意味では、勤務体系はこういう過重労働を押しつける勤務体系、
長大ダイヤ、こういうものは是正されなければならないと思うわけですけれども、この点はいかがでしょうか。
22: ◯参事兼総務課長 先ほど来御説明しておりますとおり、週休が3日間従前より多くなっていると。さらに40時間制の労働時間、これも達成をしているということで、私どもの労働集約型である事業の健全化を図るということでのさまざまな手法を実施してきているわけでございます。そういうことで、そういうふうなことをやっていくのが必要だということでございます。
本市における今の
過重労働等の関係でございますけれども、例えば有責事故の件数につきましても、ここ数年横ばいでございますし、これは他の
政令指定都市と比較いたしましても、私どもの方は低い数字となっております。したがいまして、この点から申し上げますと、労働条件とそういうふうな事故の発生とか、あるいは健康の管理というような問題については、直接的な因果関係はないというふうに私ども考えておりますけれども、今後とも職員の労働条件、あるいは
健康管理等には十分配慮しながら、一層の安全輸送に努めてまいりたいというふうに考えております。
23:
◯青野登喜子委員 今の御説明ですと、1カ月単位で労働時間がきちっと守られているからそれでいいんだと、こういう御回答ですけれども、しかし
長大ダイヤの勤務を見ますと、その瞬間では8時間45分も走り続けなければならないこの実態、これは大変な過重労働ではないでしょうか。それが翌日に疲れを残し、それが1年たち、2年たちますと相当の過重労働が疲労になって残ってくると、こういう実態になっていると思うんです。
そういう意味では、現場の労働者の実際の生の姿をつかんでいただきたいとこのように思うんです。この点について、勤務体系の是正はその上で必要性が出てくるというふうに私は思いますけれども、この点、局長、現場の労働者の実態をきちっとつかまえる必要があると思うので、この点はいかがでしょうか。
24:
◯交通事業管理者 現場の実情につきましては、私はつかんでおるというふうに考えておりますけれども、なお一層現場の実情をつまびらかにしてまいりたいというふうに考えております。
25:
◯青野登喜子委員 今後、この
経営健全化計画については、見直しということになると思うんです。見直しに当たっては、公共交通の本来の役割に立ち返って、行政の責任を果たすということが交通事業の自立を図る道であると思うのですけれども、この点、いかがでしょうか。
26:
◯交通事業管理者 交通局といたしましては、地域住民に必要とされる市民の足を維持していくために現計画の見直しに着手しているわけでございまして、経営の健全化を目指し、今後も精いっぱい努力してまいる所存でございます。
27:
◯青野登喜子委員 移動の自由という権利が、市民の基本的な権利として与えられております。こうした移動の自由という権利を施設的に保障するということは行政の責任に属することになっていますので、十分そこを踏まえていくべきであるということを申し述べまして私の質問を終わらせていただきたいと思います。
28: ◯委員長 次に、
グローバルネット仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔
佐藤嘉郎委員、
菅原敏秋委員、質疑席に着席〕
29: ◯委員長 順次、発言を願います。
30:
◯佐藤嘉郎委員 大分きのうから
経営健全化に向かって厳しい質問が出ておるようですが、私も何点か準備をしたんですが、前の方がやってしまったので控えさせていただきたいと思います。
まず最初に、
公営企業決算審査意見書には、平成6年度の乗車人員は、前年度に比較し291万人減っていると。しかし、乗車料金の収入は、少しではありますが1,750万、0.1%増加をしております。これは平成6年9月より実施されました
プリペイドカードシステムの導入によるものかとも思いますし、また3月実施の運賃改定によると推測されると意見書にも書いておりますが、交通局としては、9月にバス、地下鉄共同の
プリペイドカードを本格的に稼働させたわけでありますが、これらの影響をどのようにとらえているかお伺いいたしたいと思います。
31:
◯交通事業管理者 ただいまの監査委員さんの監査講評の中でのお話についてお話をいただいたわけでございますが、
プリペイドカードを発行したことにより、幾らかでも増収になったものというふうに私どもは考えておるところでございます。
32:
◯佐藤嘉郎委員 次に、貸切部門なんですが、これは乗客数が前の年より18.4%、6万人ほどふえておるわけなんですが、ただ収入において2.3%減少していると。乗客数が伸びた割に減少したということで、普通ですと伸びればふえるわけなんですが、この点、どのようになっておるのか御説明願いたいと思います。
33:
◯交通事業管理者 平成6年度におきます
観光貸し切りバス事業の実績につきましては、
一般貸し切り輸送において対前年度比17.8%ほど減収となりましたけれども、
スクールバス等の契約輸送において46.2%増収となるなど、努力してまいりました結果、貸し切り全体で乗客数38万5,110人で、対前年度比118.4%と増加いたし、収入額で3億1,951万円で、97.7%と若干の減にとどまったところでございます。
特に、
一般貸し切りにつきましては、
市民レジャーバスプランの充実、オフシーズンの営業の強化、それからまた公営交通の特性を生かしました営業活動の充実等努力してまいりましたけれども、長引く景気の低迷による旅行の手控え等が影響しているものというふうに考えております。
34:
◯佐藤嘉郎委員 今までは大分おしかりを受けたような御質問ですが、私はやはり交通局の皆さんにも働いてもらうためには、人は褒めて使えという言葉がありますので、いい面はやはり御質問しながら取り上げていきたいとこう思います。
プリペイドカードについてお尋ねをいたしますが、昨年9月から開始しました
プリペイドカードの販売実績はどのくらいになっているのか。また、これに要した費用もあるだろうと思いますが、それは全部でどの程度になっておられるのか、さらには、
プリペイドカードの導入により、収益増が今お答えあったように大分見受けられたのでありますが、実際どの程度収益があったと考えておられるのか、具体的にお話を伺いたいと思います。
35:
◯交通事業管理者 昨年9月以降の
プリペイドカードの販売額でございますが、33億9,600万円でございまして、このうち
自動車運送事業の収入は、21億600万円となっております。
それから、経費の件でございますが、総額で8億800万円でございます。したがいまして、
プリペイドカード導入による運送収入の増でございますが、一応の試算をいたしますと、およそ1億9,000万円ということになろうかというふうに考えております。これは平成6年9月から平成7年3月までの額でございますので、1年間にすれば約3億5,000万ぐらいかなというふうな積算をいたしておるところでございます。
36:
◯佐藤嘉郎委員 いろいろと
プリペイドカードについては努力をされて、その販売普及に尽くされたと思います。
プリペイドカードの導入は、今お話があったように評価できると思いますが、これから将来についてお尋ねするわけでございますが、ある程度利用者に
プリペイドカードが行き渡った時点、多分1年か2年で行き渡ると思います。現在の乗客数からいきますと、傾向としては毎年減ってきておるわけですが、そうしますとことしも来年も再来年も乗客数が減ってきますと、これを利用する人がやはり減ってくるだろうと思います。そうしますと、順調に収益が上がってきますこのカードも、やはりここ二、三年で壁にぶつかるんではなかろうかと、こんなふうにも私は考えるわけですが、当局ではその点、どのように考えられて、また、そうなりましたならばどのような対策を講じられるのかお伺いしておきたいと思います。
37:
◯交通事業管理者 確かにこの
プリペイドカード、今新しさ、珍しさという面も一つはあろうかと思います。そういう流れの中で、記念品の死蔵という面もあろうかと思いますが、これがだんだん2年、3年とたってまいりますと、当然といいますか、バスはカードで乗るものだというふうな形の中で推移していくだろうというふうに私も考えておるわけでございますけれども、ただ、まだ1年たっておりませんので、地下鉄入れて1年ということでございますので、収入増の見通しにつきましては、もう少し推移を見たいというふうに考えておりますけれども、実を申しますと、今の時点から記念カードとかいろいろのものを発行し、それによってカードの存在というものをもう少しアピールし、そして御利用いただきやすいよう、そして購入できやすいような研究をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
38:
◯佐藤嘉郎委員 カードについては、今
カード社会と言われるほどカードがいっぱい氾濫をしておるわけですが、私などは余りカードを利用しない方なんですが、若い方々などはカードでないと何だか一人前でないような、そんな雰囲気でいっぱい持っております。そういう習性などもお考えになって、これからやはりそのような方々に好まれるようなカードといいますか、利便性のあるものを研究、努力されまして、このカードの販売が落ちるようなことのないように、なお一層努力をしていただきたいと、こんなふうに思います。
6年度は、乗客数は減ったわけですが、
プリペイドカードの本格導入もあり、収入はわずかであるが増加をしたわけでございます。しかし決算においては、経常損失が11億6,596万の純損失を生じているわけでございます。最近の欠損状況を見ますと、6年度は減少したものの10億台でずっと来ておるわけでございます。6年度の決算書によりますと、翌年の繰越損失が約49億2,000万となっております。またこれに7年度も10億ぐらいの決算赤字が出ますと59億、60億となります。今でも一般会計から38億か39億入っていると聞いておりますが、これらを合わせますとざっと90億の赤字があるわけなんです。
実際、この赤字をどうやって解決していくのか。企業の合理化、あるいは企業の健全化を図っていっても、私はどうも難しいことのように思います。私ばかりでなく、恐らくこの財務表なり決算書なりを見た場合、まともに考えたならば、これは不可能だと思います。いろいろきのうから議論されておりますが、議論は身内の議論のような気がして私はなりません。実際問題として90億、来年、再来年には100億になります。市民の足という大義名分があるにせよ、100億の赤字を出している企業、民間ですともうとっくに破産していると思います。
それで、収益を見ますと170億なんですね。170億の収益を出しておいて、なおかつ1,700万そこそこの黒字しか出ないということは、これは今から百年河清を待つごとく、いつまでたっても、毎回ここの委員会で議論しましても、解決できる問題ではないと私は思います。やはりそういう認識の上に立って、これからの健全化を考えていかなければならないと、こんなふうに私は思っております。
それで、最後に管理者にお伺いするわけでございますが、この経営の厳しい状況を踏まえて、厳しいというよりそれを通り越してかなり重症であるという認識のもとに、いずれこの公営交通としてのバス事業に関しては、抜本的な議論する機会が来るんじゃないかと私は感じております。私たちもそのときが来ましたならば、真剣になってどれが市民のためになるのか、どれが市民のサービスになるのか考えていきたいと、こんなふうにも思っておりますが、現在のところ、まず管理者に対して、現在の公営企業としての、またバス事業のあるべき姿をどのように考えておられるのか御所見をお伺いして私の質問を終わりたいと思います。
39:
◯交通事業管理者 今お話をいただいたとおり、乗客数の減少傾向に歯どめがかからないというふうな状況の中で、バス事業を取り巻く経営環境は大変厳しいというふうに私も感じているというよりも、身をもって体験いたしておるわけでございますが、私どもが行っておりますこの公営交通としてのバス事業というもののあり方ということでございますが、
骨格交通機関でございます地下鉄などの
鉄軌道系統との有機的連携を図りながら、市民の身近な足として
輸送サービスを提供いたすとともに、都市の
アメニティー確保、そしてまた向上の観点からも交通渋滞の解消や、それからまた環境への負荷の軽減など、市バスの担う役割は大きいものというふうに考えておるわけでございます。
そのような状況から、市バスへの期待にこたえるためにも、
市バス事業の健全化に努めまして経営基盤の強化に努めてまいる所存でございますので、ひとつよろしく御指導いただきたいと存じます。
40:
◯菅原敏秋委員 管理者に簡単に、
交通事業管理者になってからどのような考え方でこの事業に当たってこられたか、それと
公営企業法の中で運営されるバス事業、これに対してどのような考え方を持っておられるか、簡単にお話をいただきたいと思います。
それから、仙台市の交通局と宮城交通、これは簡単でいいんですけれども、1年間の中での交通事故の、例えば件数が宮城交通の方が多いとか、仙台市交通の方が多いとか、同じぐらいとか、その辺のことがわかれば、それもあわせて。
41:
◯交通事業管理者 私が交通事業の管理者を拝命したときからの物の考え方ということでございますが、私が拝命いたしたときから、もう既に交通事業は赤字であったわけでございますが、その赤字を私自身の期間のうちに黒字に変換したいという気持ちは、残念ながら私の力量不足でできないものというふうに一つは考えておったわけでございますが、できるだけ、少しでも赤字を減らすというふうな形の中で微力を尽くしたいというふうな考え方でまいったわけでございます。その意に反しまして赤字の累積がふえてきているという状況について、まことにざんきに耐えないというふうに感じておるところでございます。
それからまた、現在のバス事業についての考え方ということでございますが、先ほどもお話し申し上げましたとおり、バス事業というのは、やはり
骨格交通機関である鉄軌道の補完業務という形の中で地域住民に足を提供するものというふうに感じておりますので、そういう位置づけの中で今後とも小まめにと申しますか、一般市民のためにどうしても欠かせないものであるというふうな理解をいたしているところでございます。
宮城交通との事故率その他の問題につきましては、私どもの事故そのものはわかっておりますが、宮城交通の内容がわかりませんので、具体には比較できないのではないかというふうに考えております。
42:
◯菅原敏秋委員 管理者が交通管理者になったときに赤字であったと。黒字にしたいと。これは交通局からもらった資料ですけれども、交通局に勤めている方の平均年齢が、仙台市交通局44.8歳、宮城交通が46.3歳、それから平均勤続年数が、仙台市が20年、宮城交通が20.9年、1カ月当たり平均給与が、仙台市交通局が62万9,841円、宮交が43万6,040円、それから1週間の労働時間が宮交が44時間、仙台市が国の労働時間の短縮、そういった移行の中で今40時間として試験的にやっている。宮交の方が働いている年齢が高い、勤続年数も若干長い、労働時間も長い、給料は月に20万ぐらい安い、退職金を含めるともっと違う金額になる。それで先ほどの質問のように、過重労働じゃないのか、事故が起きたらどうするんだと。しかし取り立てて宮城交通の方が待遇面が悪い、労働時間も長いけれども、向こうの方が交通事故が極めて多いわけじゃない。こういう公営企業という一つの公務員という形の縛りの中で、何とか黒字にしたいと思いますということで、できるのかどうかということだと思うんですね。
それから、名取にバスを出しますと2億幾ら赤字になりますと。じゃ、この路線は廃止しますと。これは名取と仙台市の関係であればそういう話し合いもできるかもしれないですけれども、仙台市内の374系統ですか、路地から路地をくまなくバスが入り込んでいるわけです。仙台市民がそのバスを毎日利用しているわけですよ。採算が取れませんから、仙台市のこの系統を廃止しますということになりますと、交通局の赤字の原因の中に、宮交の職員との待遇面がこれだけ優遇されている中で、どうして我々だけの路線を廃止をするんだということになります。そんなに簡単に仙台市内の374系統というのは廃止できないですね。廃止するとなるとこういう問題になってくる。
いろんな職業がありますけれども、バス事業というのは民間であれば非常に厳しい事業になっている。利益が出ない商売になっている。ですから民間のこういうバス事業をやっているところは、北海道に行って社員にラーメンの研修をさせたりして、その中にラーメンの店を出したり、多角化の中で何とか採算を取ろうとして努力をしているわけですから、ですからバス事業一本の中で黒字にするという考え方が果たして可能かどうかということを考えると、私は現実的には厳しいと。
じゃ、どういうふうな考え方をすればいいかというと、仙台市のバス事業は公営企業でありますから、片方で企業としての利益を求めながらも、利益が出過ぎれば市民にそれを還元して料金を安くする。ある面で公共性と企業性をバランスのとれた形で保っていくのが理想であります。ただし、企業的に非常に悪化をしてきた場合には、企業性が維持困難になってくれば、公共性というもののサービスをより強化をして市民にバス事業、仙台市の公営企業で行うところのバス事業というのはなくてはならないものだというような市民サービスを私はしていかなければならないと思うんですね。
ですから、じゃ、今市民が求めるバス事業に対するニーズはどういうふうなニーズがあるのかということをやっぱり的確につかんでいかなければならないと私は思うんです。私が当選してから十何年になりますけれども、交通の管理者の方々が、仙台市内ドーナツ現象であります、マイカー志向になりました、通勤通学の中での利用者が減ってきております、非常に乗客数が減ってきております、というような答弁をしてきています。
私はその中で管理者に聞きますけれども、今、六千何百万人が利用していますよね。10年前にバスを利用された方、これはサラリーマンの方々、マイカーの台数も少ないですから非常に多かった。今は少ないでしょう。それから昔は家庭の主婦の方でも15年前ですと仙台市内の中心部に来て買い物をした。今は郊外型です。ところが敬老乗車証はふえてきている。余暇の時代ですから、週休二日制ですから利用者が減りましたという形の中で、逆に元気なお年寄りが多くバスを利用しているというような形もあるかもしれません。20年前の子供たちの修学旅行と今の就学旅行は違います、小学校、中学校でも。中学校なんかに行きますと、子供たちが自分たちで企画を立てて交通手段を利用していろんな施設に勉強に行くと。20年前、25年前は先生が引率して修学旅行というと施設を見学に行きました。
ですから、15年前には利用しなかった方が今市バスを利用している。15年前に市バスを利用した方が今市バスを利用しない。その辺の違いというのは、どういう形の違いがあるかお答えをいただきたいと思います。
43:
◯交通事業管理者 社会情勢の変化に伴いまして、やはり生活内容が変わりつつあるというのは否めない事実で、それが一つ進化につながるものと思いますが、そういう流れの中で、やはり今まで公営交通といいますか、バスを利用していた方も自動車が買えるような時代になると自動車の方に行くというふうな一つの時代の流れがそうさせるものかなというふうな考え方をいたします。
44:
◯菅原敏秋委員 管理者が市役所に入られた。このころはバスは走っておりましたよね。しかし国際センターはなかった。これ30万人、多いかどうかは別にして利用しています。青年文化センターもなかった、サンプラザもなかった、シルバーセンターもなかった、福祉プラザもない、健康増進センターもない、八木山動物園はあったかどうかわかりません。博物館、科学館、これ合わせて50万人、こういう新しい施設の中に何百万人という方が訪れております。必ず議会の中でも、行政の中でも、駐車場のスペースはとれません、こういう話になる。地下鉄かバスを利用する形をとっています。確実にふえているわけですよ。こういう形の新たな仙台市の公共施設なり観光施設というものに対して、バスを利用する方が大体どの程度ふえているのか、努力の仕方によってはこの辺はさらにふえるというような検討をされているのかどうか、ちょっとだけお聞かせください。
45:
◯交通事業管理者 市の施設がふえたことによって、今後その利用客がふえるかどうかということの目安ということでございますが、そこまでまだ考えてはおらないところでございます。
46:
◯菅原敏秋委員 何百万人、こういう新たな施設を利用しておる。これに行くためには車で行くか地下鉄で行くかバスで行くしかない。
それから、きょうは非常に天気がいい。ことしの3月に60歳で定年になって別なところに5年間勤めて65歳になってすべての仕事をやめたと。奥さんと二人で、日中はバスは空席がたくさんあるわけですから、御夫婦二人で、働いているときは行ったことはないけれども野草園に行ってみようと。野草園に出かけて、そして野草園から今度は青葉城に行って、そこから仙台の景色を眺めて歩いてきて、宮城県の美術館を見て、博物館を見て帰ってこられる。こういうのが今のお年寄りの方々の一つの生活であります。これを65歳になられた方が、車を運転して駐車場を探していく。どこにあるか探しながら行くということが気楽でいいのか、バスを利用して子供のころに乗ったそういうバスというものを思い出しながら野草園の萩まつりを見て、博物館に行って帰ってくるのがいいのか。定期観光バスを利用するという方よりも、御夫婦、仲間うちでパンフレットを見ながら自分たちで決めて観光施設を見にいくというふうな時代に私は変化をしているんじゃないかと思うんですよね。
万たびパンフレットみたいなもので申しわけないんですけれども、これを管理者、見たことがありますか。あります。見たことがあるけれども、何かおかしいと感じないですか。立派なパンフレットなんですよ、これ。いろんなところがあって。動物園とかいろんなところのきれいなパンフレット。
そして最後に行くと、どこからバスに乗るのかなと。どこにも書いていない。そしてここに主な観光施設と書いているんですよ。主な観光施設仙台市博物館と書いている。それから仙台市科学館、仙台市こども宇宙館全部書いている。駅前の何番バス停から乗るとか、地下鉄から歩いて何分と一切書いていない。きのう市長さんが、交通事業に対しては全庁的に取り組んでいきましょうと。これはどこでつくっているんだかわからないんですけれども、これを見て、何番と書いていれば行きやすいわけですよね。
これは去年も言いましたですけれども、これは言わなかったから、ひどい経済局の観光パンフレット。これはもっとひどい。これは仙台市の系統路線の地図です。ここに細かく書いてるんですよ。系統路線のやつ、長町、八木山とか桜ケ丘と全部細かく書いている。これは通勤通学の人のための行き先案内です。観光パンフレットにそのまま載っているんですよ、これ、観光パンフレットに。何で観光パンフレットに長町経由だとか、374系統の時間帯と行き先を書かなければいけないんですか。こんなのを見たってわかりにくい。そして私なんかこのごろ目が悪いから老眼鏡をかけないと見えない。これを見ると桜ケ丘団地、共済団地ですよ。これに10年間に1億お金をかけている。見たことがありますか。だけれども、まだまだ出てくるんです。博物館、国際センター、こういうふうに書いているんです。博物館のある場所、駅前のプールの中で何番かというのが書いていない。博物館はここにありますよと。だけれども駅から何のバスに乗っていいかわからない、これは。
それから、国際センター、仙台駅からバスで10分だと。それからタクシーで仙台空港から50分だと。これも仙台駅からバスで10分というのに、仙台駅の何番から出ているというのが書いていない。それで、公共性の中で、利便性を高めていかなければならない、きめ細かなことをやっていかなければならないんですよ。だって給料をこれだけもらって、宮城交通は厳しくて、しかし市民は交通局やめないでくれということですよ。ですから一般会計からそれ相応のお金を出している。その場合には、やはり公共性という市民の利便性、ニーズに合ったきめ細かい形をしていかなければならないと思うんです、私は。全部ですよ、パンフレット。各局。言ってもしようがないから。
今の時代は、こういうものは交通局と役所の中で一体となって、一つの統一したわかりやすいものをやっぱりつくっていかなければならない。そして観光施設なり公共施設、宇宙館、科学館、お子さん方と奥さん方が行きたい、仙台市の駅の案内センターに行ってそれをもらえば、そこから選んで、そして最寄りの交通機関を、例えば17番から出ていますよとか、日乃出の前ですと書いていれば、歩いている方に日乃出の前の17番というバス停はどこですかということを聞くことができるわけですよ。聞けるということがわかりやすい。
ですから、先ほど言いましたように、野草園から仙台の駅へおりた方が、野草園から美術館と博物館を見て、国際センターを見学をして、そして仙台の青葉通の東急ホテルかなんかの喫茶店でコーヒーを飲みながら、秋保温泉行きのバスに乗って秋保に泊まって、次の日に定義山に寄って、そして帰ってきてタン焼きか何かを食べて仙台市内で買い物をして帰ると、こういう形の一つの求めているものに対して、やはりこういうものの中で私はきめ細かくやっていく必要があるんではないかというふうに思うんです。こういうことをやっぱり真剣にやっていかないと、交通局が黒字にします、にっちもさっちもいきませんから仙台市内の系統の不採算を廃止をするということになった場合には、市民感情として通勤通学のためのものだけであれば、私は理解を示さないというふうに思います。その辺の考え方、管理者はどう思いますか。
47:
◯交通事業管理者 確かに今までの
自動車運送事業というのは、通勤通学に主眼を置いた形の中での運行であるということは否めない事実であると、そしてまたそれが収益にも結びついたという時代があったことは確かでございます。
ただ、今おっしゃられましたとおり、確かに今や通勤通学というものではなく、どちらかというとそうでない面に力点を置かなければならないような形の中に今の社会情勢が変わってきつつあるというふうな状況の中で、それに対する考え方といたしましては、確かにいろんなお年寄りに焦点を合わせるなり、子供さんたちに焦点を合わせるなり、それからまた夫婦に焦点を合わせるなりいたして、そういう方々が日中市バスでいろいろと文化的な生活ができるような場を設定するということが今後の大きな課題になろうかと。そしてまた、それを公営交通としてフォローしていかなければならないのではないかというふうな考え方、まことに私もそのように感じておるところでございます。
それで、今御指摘いただきました観光パンフレット等の中に、停留所名その他につきましても関係各局とよく協議をいたし、そしてお願いをしながらそのような体制に即刻持ってまいりたいというふうに考えておるわけでございまして、私どもといたしましても、できるだけ市民の方々に迷惑をかけないような形の中で健全化を進めていきたいというふうな考え方を持っておりますので、これも一助としながら考えていきたいと、かように考えております。
48:
◯菅原敏秋委員 最後に、これからも歴代の管理者が続いていくわけですから、新しい管理者になられた方が、私が管理者になったときには赤字でありまして、私が在任中に黒字にできなかったことは残念でありますと。また次の方が、私が管理者になったときには赤字でありました。私が在任中に黒字にできなかったことが残念でありますと、こういうようなバトンリレーをするのじゃなくて、この不況の中に、バス離れの中に、経営悪化の中に、ある程度のきちっとした給与保障、そして一般行政職と同じような労働条件の中でバス事業というものを経営していける、その立場の公営企業のバス事業として、公共のサービス、福祉というものはいかにしなければいけないという情熱と誠意というものをきっちり踏まえて、それを次の管理者なり、そういう方々に伝えていくという、そういう姿勢を私はぜひ確立をしていただきたいということをお願いして質問を終わらせていただきます。
49: ◯委員長 以上で、第99号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。
次に、第100号議案平成6年度仙台市高速鉄道事業会計決算認定に関する件についてであります。
社会党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔石田雄宏委員、質疑席に着席〕
50: ◯委員長 順次、発言を願います。
51: ◯石田雄宏委員 御案内のとおり、地下鉄ができて8年が経過をしてまいりました。その間わずかではありますけれども、ここ二、三年はバスと違って乗客がふえている。そういう状況については理解をすると同時に、やっぱり仙台市域の基幹交通として明確に位置づけをされたというふうに私は理解をしております。
そこで、金の問題なんですが、地下鉄にかかわる企業債の残高が1,580億円。もう一つは、これらに関する利子払いだけで100億円以上も支払いをしなければいけない。当初30年で償還をするというような計画で始まったんですが、いろいろ問題点はあるわけですが、それらの償還の目途が当初の予定どおり達成できるのかどうか、まずお伺いをしておきたいというふうに思います。
52:
◯交通事業管理者 長期計画の中で見通しました収支計画につきましては、開業後の乗客数の見込みが大きく下回っていることなど、その後の変動要因によりまして収支の均衡につきましては、当初目標とした年度までの達成は難しいものとなったというふうに考えております。
53: ◯石田雄宏委員 いろいろあるんでしょうが、政治的な部分も踏まえて、当初の21万5,000人という数字からはじき出した場合は償還が可能だと、そういうことだったろうというふうに思っております。現実的には、5年度から比較をして1.9%の乗客がふえている。そういう比率であっても、仙台の中における利用者がどう見ても21万5,000という数字に到達するにはほど遠い数字ではないかと私は思っております。
ちなみに、21万5,000人という数字は、七夕の混雑の度合い、ああいう部分が毎日続かないとこれらの償還なりはできないといういろんな要素があってできたわけですが、いずれにしても100億円以上の利子を毎年払っていく。今後どうなるんだろうと。ふえてはいっても私は減らないんではないかと思っております。
そこで、郵政省なり、あるいは大蔵省なり、公営企業金融機関から借りているこれらの債券ですね、企業債。固定制なのか変動制なのかお聞きをしたいというふうに思っております。
54: ◯経理課長 お答えいたします。固定制でございます。
55: ◯石田雄宏委員 御案内のとおり、超低利の社会状況、経済状況の中で、4%も5%も高い金利で支払いをしている。借りかえができないという理由をお聞きをしたいというふうに思います。
56: ◯経理課長 今年度から制度が改正になりまして、7.5%以上の起債については借りかえが認められるようになりましたが、用地費等の起債につきましては借りかえが認められない、さらに公営企業金融公庫で借りかえの枠等がございました。仙台市には今のところ実績はございません。
57: ◯石田雄宏委員 実際問題としては、高速鉄道の部分については7.5以上のものはないので借りかえはできないと、そういうことですか。
58: ◯経理課長 7.5%以上のものは若干ございますが、これは別な補助制度がございまして、そちらの方をいただいている方が有利だということで借りかえの方には該当させておりません。
59: ◯石田雄宏委員 こういう状況がずっといつまでも続けば、御案内のとおり公共料金は2年に1回ずつ料金の改定がある。私は仙台の地下鉄、世界一が三つあると言われておりますけれども、そのうちの一つが料金の問題にかかってくる。こういう状況が続けば、2年に1回ずつますます高い料金を設定をしないと経営自体がやり切れない、借金も払えない、利子払いに終始をするという状況にしかなってこないんではないかというふうに思っております。
そういうことを総合的に考えた場合、交通局の問題だとは思っておりませんけれども、延長の問題なり、あるいは新線の計画なり、そういう部分については、仙台市役所という一つの機関の中で、どういう協議なり、あるいは話し合いをしているのか、あればお聞きをしておきたいというふうに思います。
60:
◯交通事業管理者 延伸関係につきましては、交通局としてはありませんけれども、都市整備局におきまして需要予測や採算性、それからまた都市基盤整備などの必要なものを含めましていろいろの角度から検討が行われているというふうには聞き及んでおりますけれども、現段階では需要面で非常に問題があるというふうに聞き及んでおりますので、私どもはそれを見守っている状況でございます。
61: ◯石田雄宏委員 地下鉄を持っている都市は、例えば札幌なんかは市全体としてでき得る限り地下鉄の沿線に公共物を建設をする、そういうことが市の基本的な考え方だと言われております。仙台市においても、それなりの沿線に公共物の建設をやってきたというふうに思っておりますけれども、これから交通局としてそういうものがつくられる場合、きちっと仙台市そのものに対して要請なりをしていくべきだというふうに思っておりますが、いかがでしょう。
62:
◯交通事業管理者 地下鉄の収支が安定するということは、すなわち地下鉄が通っている地域が活性化し、そして人が集まるところという前提が大前提であろうかと思いますので、そういう意味では地下鉄ができる前からそういう形の中で全市の形の中でいろんなものをつくっていただきたいということでの働きがあったわけでございますが、今におきましても、やはりそれぞれの部局の方にお願いをしておりますし、今後もそれが具体化した場合においては、私どもとしても一緒になって考えてまいるということで進めていきたいというふうに考えております。
63: ◯石田雄宏委員 いろいろ努力をしているというふうには思っておりますけれども、突飛な考え方かもしれませんけれども、副都心構想の中において、私は今から10年後でないとそういうものはつくれないと思っておりますから、完成まで地下鉄なり、あるいはJR線なり、交通の便という点については、長町の副都心構想の跡地、ああいう部分に市役所なんかを持っていって、新たに町をつくっていく、そういうことも今から検討の素材としてあってもいいんではないかというふうに思っておりますが、市長のお考えをお聞きをしたいというふうに思います。
64: ◯市長 交通問題につきましては、もとより現状におきましては経営基盤の安定ということが第一の問題でございますが、私どもとしましても市民の足の確保に合わせて、まちづくり全体の中で交通の支援をしていくということは当然考えるべき問題であろうかと思います。
御提案の長町副都心の関係でございますけれども、そこに市役所が移転するかどうかは別にいたしまして、やはり交通の路線上において大きなまちづくりを考えるというこの基本においては変わりないところでございまして、今その線に沿いまして計画を進行中でございます。以上でございます。
65: ◯石田雄宏委員 次に、仙台の地下鉄、本当にきれいだと。圧倒的にそういう認識なり評価も受けているというふうに思っております。確かに駅舎含めて大変きれいに清掃がされている。こういう点に対しては敬意を表したいというふうに思っておりますけれども、清掃の関係では、ホームの上なんかは、駅舎そのものもきれいなんですが、ホームの下の線路になりますと、これは大変な醜い姿といいますか、そういう部分について実態はどういうことになっているのかお聞きをしたいというふうに思います。
66: ◯営業課長 お答えいたします。
ホーム軌道敷の清掃につきましては、営業終了後行っておりまして、年4回やっております。また、このほかにホーム対向壁や内照広告の清掃等でホーム軌道敷に入る際にも適時ごみの清掃をやっております。美化に我々としては努めているつもりでございます。
67: ◯石田雄宏委員 年4回やっていれば、やっているとは思いますけれども、駅のホームの下に消火栓のホースがあるんです。これは赤い色をしております。しかし実際見ると赤くはなっていないんです。年4回ずつ清掃をしていたとすれば、そういうことはないんではないかと。いかに線路の内側が大量の粉じんで汚れているかのあかしではないかというふうに思っております。
いずれにしても、消火栓を含めて色が変わるくらい汚れている、こういう部分について、私は駅舎なりホームだけがきれいであっても果たしてどうなんだろうと。金はかかってもある程度のそういう整備なり、一朝有事の際は消火ホースが赤いはずなのに黒くなっていて見えないとか、そういうことになったらかなり問題ではないかと。これからどうするのかお聞きをしたいと思います。
68:
◯交通事業管理者 年4回ということで委託契約いたしておりますので、それがやられていないとすればまた問題は別な方に発展いたします。その辺は十分に注意するなり、そういう形でやらせたいと。そしてまた、年4回でどうしてもそういう状態が直らないということであれば、次善の策としてどうすべきかを早急に考えて対処したいと思います。
69: ◯石田雄宏委員 次に、サービスの問題について伺っておきたいと思います。
御案内のとおり、ことしも昨年も大変な猛暑に見舞われております。いずれ車両には冷房機を設置をするということで、そういう装置をつけるような状況にはなっているわけですね。かなりの、とりわけ北の方から乗車をされる方は150%ぐらいの乗車率になっていると思っておりますが、そういう中で、冷房機もない、窓をあけたらといっても、先ほども言っているように線路内に大変な粉じんが発生をしている。窓をあける状況にはなっていないんですね。私はそういうことを考えたら、来年どうなるかわからないではなくて、予定どおり冷房設置をして、それくらいのサービスはやるべきではないかと思っておりますが、どうでしょうか。
70: ◯高速電車部長 お答えいたします。
車両に単に冷房をつけますと、その熱はいずれにしても外に出さなければいけないということで、これは駅舎の冷房と込みになりますので、とても設備的には現段階では厳しいものがあります。ただ、先ほど先生からお話がありました隧道内が非常に汚いというお話のようですけれども、現実的にはトンネル換気いたしておりますので、あけられないほど汚いということにはなっておりません。
それから、冷房の期間の問題ですけれども、確かに昨年、ことし、大変暑い日が続いていたわけですけれども、実際上冷房の効率と申しますか、ある程度の換気で今のところはお客さんに、我慢というのはちょっとおかしいんですけれども、その段階でお願いしています。
そういう状況ですので、冷房等につきましては、また将来的なものとして考えていきたいと思います。以上です。
71: ◯石田雄宏委員 掘ったときは涼しいんですよね。時間がたてば暑くなるんですよ。8年も過ぎて、いずれということになれば、どうぞ地下鉄に乗ってくださいと一生懸命PRして、バスを結節をさせて、乗車率が100を超えるような状況が今でもある中で、私は二、三カ月の間それぐらいのサービスをしてもおかしくはないんではないかと。二言目には財政的な問題と。確かにそういう部分ではつながってくるとは思っておりますけれども、乗り心地がいい、そういう部分も私は欠かせないサービスの一面ではないかと。いつになったら、あと何十年後であればそういう装置をつけるのか。まだ8年だからつけないというのであれば、あと何十年後に考えるのか、まず聞いておきたいと思います。どんなふうになったらつけるのか。
72: ◯高速電車部長 さきに新聞等でも報道がありましたけれども、仙台の地下鉄のトンネルは、東京以南に比べますと非常に涼しいということで報道もされていますし、現実的にもそういう状況になっています。
それから、先生は開業後8年もたって大分上がったというようなお話ですけれども、私どもずっと測定していますけれども、それほど上がっていないというのが現状でございます。
73: ◯石田雄宏委員 私は、乗客がふえれば体温も含めて、トンネルの中はそんなに暑くならないとしても車内なんです。「しゃあない」なんて言っている場合ではないんですよ。私は乗客のサービスというのは、料金を安くして時間がきちっと確保されて、安全性を保てばいいという上に、なおかつサービス面、今はそういう時代ではないかと、そういうことを考えた場合、トンネルの中の温度がそんなに変わっていないからという話にはならないと思います。窓をあけて走っている状況は一切ありませんので、その辺をどう見ているのか。私が聞いているのは、トンネル内の温度が上がった下がったではありませんので、そこをもう一回。
74:
◯交通事業管理者 冷房の件につきましては、まだ局内でどうこうという結論を出しておりませんので、持ち帰ってよく研究させていただきたいと存じます。
75: ◯石田雄宏委員 もう一点は、近いうちに増車をすると、そういう話も聞いておりますけれども、そこでその間、かなりこれまでも一定程度以上、特に北の方から仙台に来る場合は、乗車効率も含めて多くなった。そこで、増発もいいんですが、その間私は五橋からの折り返し運転等で一定程度の混雑の緩和なり、そういうものが図れるんではないかというふうに思っておりますが、その点、どうでしょうか。
76: ◯高速電車部長 実は先生のお話の内容につきまして、私どもも内々検討はしてみました。ただ実際、折り返しの時分とか、それから車両の運用とか、その辺を考えますと、車庫から今のような運転の方が逆に時間的にはサービスできるということで、結構今の五橋の駅が片折り返しというような形になっていますので、逆に時間がかかるというような分析結果で、現在のところは増車の方でやりたいというように思っておりますので、よろしくお願いいたします。
77: ◯委員長 次に、
民社仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔
木村勝好委員、質疑席に着席〕
78: ◯委員長 順次、発言を願います。
79: ◯
木村勝好委員 私から地下鉄に関しまして、簡単に数点お尋ねをいたしたいと思います。
きのうバスのことでいろいろ質問させていただいたわけでありますが、これは地下鉄もバスも同様ですけれども、とにかくできるだけたくさん乗っていただくと、そしてまた限られた予算の範囲でできるだけのサービスをするということが当然基本だろうと思うわけでありますけれども、こうした観点から、地下鉄に関しまして質問をさせていただきたいと思います。
私は地下鉄に関しましても、これまで何回も質問をさせていただいているわけでありますが、いつも質問をするたびに感じることは、どうも──バスもある意味ではそうなんですが、仙台市の市営の交通機関、初めて仙台に来て全然乗ったことのない人が乗るという前提でつくられていないような気がするんですね。東京とか関西とか、いわゆる本当の大都市圏というのは、いろんな不特定多数の人が次から次とやってきて、初めて東京の地下鉄に乗る、この線に乗るのは初めてだという人が当然たくさんいることを想定して駅の案内板からアナウンスから全部そういうふうに組んでいるわけです。しかしどうも、見ると必ずしもそうじゃない。つまりいつも乗っている人がまた乗るというふうな発想がなかなか抜けないんじゃないのかなといったような気がするんですけれども、そうした点から幾つか質問させていただきたいと思います。
これは前から申し上げていましたけれども、仙台市の地下鉄、JR線と仙台駅それから長町駅、北仙台、この3カ所で一応接続といいますか、乗り継ぎができるようになっております。私は前から、例えばもし仙台駅に新幹線で着いた方が初めて地下鉄に乗るという目で見た場合に、あの案内板は十分でしょうかということを申し上げてきました。それで、当局の御努力があって随分充実した案内板になって、とにかく何とか地下鉄まではたどり着けるような感じになってきたわけであります。そしてまた、せんだって見ましたら北仙台の駅にもJR側の方にちゃんと案内板が出たというふうなことを確認をさせていただきました。ところが長町につきましては、私の見る限りどうもまだないような気がするんですが、長町駅についてはどうなっていますでしょうか。
80:
◯交通事業管理者 長町はまだなっておりませんので、今お話がございまして私も気がつきましたので、早速JRへお願いしてまいりたいなと、今感じておったところでございます。
81: ◯
木村勝好委員 これは実はもう3年か4年ぐらい前に私言っているんですよね。最初に当選をさせていただいた平成3年の9月の議会で言ったという記憶があるんですよ。それで仙台駅、北仙台駅、それぞれ何年かごとにできてきたんですが、今から話をされるんですか。今までされていなかったんですか。
82:
◯交通事業管理者 してはいるのですが、まだなっていないので、なお強力にお願いを申し上げるということでございます。
83: ◯
木村勝好委員 ぜひそれは、つまり仙台と北仙台はやっているわけですから、長町だけできないという理由はないはずでありまして、きちっとその辺はJRに対応方を要請をしていただきたいというふうに思います。
それから、逆のことを今度は申し上げたいと思うんですが、逆に今度地下鉄からそれぞれ今言いました3駅でJRに乗りかえる場合、地下鉄と違いましてJRは本数が決して多くないわけであります。例えば、仙台駅を出る電車も白石まで行く電車、あるいは途中から常磐線に入って亘理方面まで行く電車、大体1時間に1本とか2本しかございません。ということは、地下鉄を利用してJRに乗りかえようという方がもさもさしていると行ってしまって1時間待たなければならないというケースが十分あり得るわけであります。北仙台の仙山線なんかもっと本数が少ない時間帯もあるわけで、そういう意味でこっちが言っていることにこたえてくれないので非常にしゃくにさわるということはよくわかるんですが、逆に地下鉄側のJRとの乗りかえ口にもJRの出発時刻表のようなものをつけてあげることは、非常に両方を利用される方にとっては便利なんじゃないかなと。特に三つの駅とも地下鉄の改札口を出てからJRのホームまで行くのに相当時間がかかります。急いでも五、六分はかかると思いますし、ゆっくり歩けば10分ぐらいかかってしまう。もっと急いで歩いたら間に合ったのにというケースが当然たくさんあると思うんです。ですからJRにサービスをすると思わないで、利用者にサービスをするという観点で、地下鉄のJRとの乗りかえ口のところにJRの時刻表を掲示をしてあげるといったようなことはお考えじゃないでしょうか。
84:
◯交通事業管理者 改札口の掲示ボードには地下鉄時刻表や乗り継ぎバス最終便、それから汽車などを掲示しておりますけれども、今お話しいただきましたことにつきましては、他都市の状況を調査して研究してまいりたいと。JRの改札口までの所要時間の掲示につきましては、これは即刻検討してまいりたいと思っております。
85: ◯
木村勝好委員 ときどき皆さんも目にされると思うんですが、JRがダイヤ改正をすると新聞に折り込みで仙台駅の始発時間とかなんかの一覧が入っている場合があると思うんですが、ああいう程度のものでいいんですよね。あれでもあそこにあって見て、ちょっと急げば間に合うなとか、これはもう急いでも間に合わないなとか、そういうのがあるだけでも利用する人の気分というのは随分違うと思うんですね。そんなに他都市の状況を見なければならないほど難しい問題だとは思わないんですが、いかがでしょう。
86:
◯交通事業管理者 実はこの件について、他の公営地下鉄さんを見習いながら私どももやっておったわけでございますが、九つの事業者すべてがJRと他社の時刻表や改札までの所要時間の表示はしておらないというのが確認をとった中身でございますので、何かこの中にそういう理由があるのかどうか、その辺も各都市とよく協議した上でということで申し上げたことでございます。
87: ◯
木村勝好委員 ほかがしなければうちもしなくていいということには私はならないと思うんですが、ぜひその辺、前向きに御検討をいただきたいというふうに思います。大分開業当初と比べると、実際問題としては地下鉄の駅の案内板、随分親切になってきた、大分充実してきたなということは私もときどき利用させていただきながら感じております。ただ、これはどうなっているのかなと思っているのが一つございます。というのは、長町一丁目駅なんですけれども、実はこの長町一丁目駅というのは、仙台駅から出ています、きのうもお話ししました仙台空港へのリムジンバスが仙台市内でとまる仙台駅以外の唯一の駅でございます。ここは当然長町一丁目の駅からすぐのところです。広瀬橋を渡ってすぐなんですけれども、長町一丁目の地下鉄の駅には、ここからリムジンバスが出ていますよ、乗れますよといった表示はございますか。
88:
◯交通事業管理者 ございません。
89: ◯
木村勝好委員 これは私はぜひ、これはどことも協議しなくてもいいと思いますので、交通局の中ですればよろしいわけでありますから、ぜひこれはつけていただいた方がいいんじゃないかと。そしてまた逆に、これはバスに言った方がいいのかもしれませんが、戻ってきたときに、長町一丁目でおりれば地下鉄はすぐですよというのを今度はバス停の方にもつけてあげるということは絶対必要なんじゃないかなと思うんですね。これはその気があれば、あしたにでもとはいいませんがすぐにもできる話だと思うんですけれども、そういうお気持ちはございますか。
90:
◯交通事業管理者 即刻、中で協議をしまして、そういたしたいと存じます。
91: ◯
木村勝好委員 ぜひ実現方をお願いをしてまいりたいというふうに思います。
ところで管理者、おわかりでなければそのままで結構ですが、地下鉄の河原町から乗って、旭ケ丘まで何分かかるかわかりますか。
92:
◯交通事業管理者 わかっておりません。
93: ◯
木村勝好委員 普通の人はわからないんですね、急に言われても。そういう意味では、私は東京なんかに行ってよく見かけるのは、東京の地下鉄、ほとんどの駅、場合によっては全部の駅かもしれませんけれども、その路線の駅と駅との間が何分かかるかというのを書いた表示がほとんどの柱に全部張ってあるわけであります。ですから、例えば大手町で丸の内線に乗って国会議事堂前まで何分だというのは、この駅何分、この駅何分と書いてありまして、わかるんですよね、初めて乗った人でも。この程度のことは、仙台の地下鉄、そう長いわけでもありませんし、駅がいっぱいあるわけでもありませんから、すべての駅につけたらどうかなと思うんですけれども、いかがでしょう。
94:
◯交通事業管理者 現在のところ、地下鉄の駅間所要時間表は、地下鉄の時刻表とともに各駅で配布はいたしておるところでございますけれども、構内での掲示についてはまだやっていなかったわけでございますので、早速これにつきましても研究させたいと思います。
95: ◯
木村勝好委員 これも一番最初に言いましたね、初めて乗る人にわかるようにというのは、まさにこういうことを言うわけですよ。初めて乗る人が配布しているのを持っているわけないわけですから、初めて来てぱっと乗ったときに、さて私の行く旭ケ丘はここから何分だろうなというのは、それを見れば一目瞭然なんですね。ですからこれは研究されるのも結構ですけれども、ぜひ実現を図っていただきたいなという気がします。
それから、委員長にお願いをしたいんですが、昨日も伺いました全庁的支援の関係で、他の部局に若干質問させていただきたいんですが、よろしゅうございますか。
96: ◯委員長 はい。
97: ◯
木村勝好委員 きのうも申し上げました全庁的支援ということですけれども、これは言葉だけでは何もならないわけであります。私はたしか昨年だったかと思います、全庁的支援ということで言われていますけれども、管理者は具体的にどういうことをお望みですかというふうに言ったら、残念ながら具体的な答えがありませんでした。全庁的支援というのは、一般会計から補助を出してもらうことだけでは当然ないわけでありまして、そのほかでもその気になればたくさんあるんじゃないかなというふうに思います。
きのうのバスの例もそうですけれども、実は小学校で1年生、2年生に対して生活科という科目があります。2年生になりますと、いろんなことを体験しましょうと、乗り物というのはどんなものか、乗り方から、それからどんなふうに皆さんが働いているのか、それを体験しましょうというのがあるんだそうです。子供に聞きましたら、2年生のときに小学校の前からバスに乗って霞の目営業所に行って、交通局の人の話を聞いてきたということがあったんですが、いろいろ聞いてみると、バスにはよく乗せているようなんですね。ですが、なかなか地下鉄にまでは足が伸びていない。もちろん仙台市の外れにある小学校の子供をバスで連れてきて地下鉄に乗せろというのは物理的に難しい面はあろうかと思います。40人ぐらいの2年生を先生一人で引率してきちんとやるというのはなかなか大変な面はわかりますが、しかし極力地下鉄にもやっぱり乗るような形で指導されたらどうかなと。
というのは、バスの乗り方と、地下鉄の切符を買って乗るのとは随分違うでしょうし、また今の子供たちは、実は本当に赤ちゃんのころからマイカーに乗りながら育っているんですね。ほとんどのお宅でマイカーを持っていらっしゃる。そうすると本当に物心ついたときから親の車に乗って育っている。しかし地下鉄に乗る機会というのは、地下鉄沿線から外れている小学生というのは意外と少ないわけです。仙台に地下鉄があって、どこを走っているのかよくわからないというようなのも実はあるわけでありまして、そういう意味では、小学生を何人か乗せたところで全庁的支援という点からいえば微々たるものかもしれませんけれども、やっぱり地下鉄というものに触れながら、愛着を持ちながら育っていくというのは将来に対する投資みたいなものでありますから、そういう点で、バスだけじゃなくて、やっぱり地下鉄にもできるだけ乗るような格好で指導されてはどうかと思いますけれども、教育長、いかがでしょう。
98: ◯教育長 地下鉄と授業との直接的なかかわりは、今木村委員さんから御指摘がございましたように、2年の生活科で乗り物とか駅とか、そういう公共的な場所の問題、さらにはそこで働く人たち、さらにはそういう交通機関を利用することによる安全な生活、こういったものを学んでいただくということでございます。
もう一つまた御指摘ございましたように、やはりその中で交通機関の種類を特定しておりませんので、目標自体は。それで身近な学校からのバスというものにどうしても傾きがちだということは御指摘のとおりだと思いますが、中には仙台駅を見学場所に選びまして、バスと地下鉄を乗り継いで両方一緒に勉強をするという学校もあるようでございます。いずれにしましても、やはり利便性が先に立っているという傾向が否めないということは実情だと思います。
そういうことでございますが、大都市特有の交通機関といいましょうか、そういったものはそうざらにあるわけではないということから、この仙台市は恵まれているわけでございますので、そういったことに目を広げていくということは大変いいことじゃないかと。御指摘のとおりだと思います。
それからさらに、一般的な関わりとしましては、科学館でありますとか、それから台原の森林公園、さらにはいろんな施設が今後も出てまいりますけれども、教育施設を利用する場合には地下鉄を極力利用するというようなことも含めまして、地下鉄の走る町仙台の特性を生かした教育活用を私どもとしても働きかけていきたいというふうに思います。
99: ◯
木村勝好委員 これからできるだけ地下鉄にも乗るように指導したいと、こういうふうに理解をしてよろしいわけですね。
それから、もう一点だけ他の部局になりますけれども、伺いたいわけであります。
先ほど石田委員のお話にもありましたけれども、交通局のお話を伺いますと、地下鉄で仙台駅から北の部分と、仙台駅から南の部分では乗客数が2対1ぐらいだというふうに伺ったんですけれども、そうですか。
100:
◯交通事業管理者 はい、そうです。
101: ◯
木村勝好委員 2対1ぐらいだということでありますけれども、先ほど石田委員からもお話があったように、やはりできる限り沿線にある仙台市の保有の土地等を十分に活用して、集客施設をつくる努力というのは、これまた全庁的支援の中の大事な部分だろうと思うんです。
そういう意味で、実は若林区南警察署の跡地というのは、これは仙台市の土地でそのまま空き地になっているはずであります。これは河原町の駅からすぐなんですけれども、ここにつきましても、今までいろんな話が出たり消えたりしていました。しかしいずれにしても今のところ全く手がついていないということでありますので、ぜひ先ほど来の話も踏まえて、地下鉄も利用できるような全市的な市民利用施設ということで、早急に構想をおまとめいただきたいなという気がするんですが、これは企画局長になるんでしょうか。
102: ◯企画局長 まだ具体の構想にまでは至っておりませんが、御趣旨を踏まえました形の施設づくりができればと思いますが、今後ともまちづくりにつきましては、交通支援という考え方も念頭に置きながら進めたいと存じます。
103: ◯委員長 暫時休憩をいたします。
休憩 午後2時44分
再開 午後3時15分
104: ◯委員長 再開いたします。
次に、
日本共産党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔嵯峨サダ子委員、
青野登喜子委員、質疑席に着席〕
105: ◯委員長 順次、発言を願います。
106: ◯嵯峨サダ子委員 高速鉄道事業は、仙台都市圏の基幹交通機関としてますます果たすべき役割が大きくなっていると思います。それで、事業を進めるに当たってはより多くの市民が利用しやすいようにさまざまな角度からの改善が求められているというふうに思います。福祉の街づくりを進める本市において、高齢者や障害者の方々に配慮した施設の改善が特に望まれるというふうに思います。そこで数点質問をさせていただきます。
一つは、五橋駅福祉プラザ出口に向けて設置されましたモノベアーの平成6年度の利用状況について、それから今後ほかにも設置する予定があるのか、まずお伺いします。
107: ◯営業課長 お答えいたします。
五橋に設置してあります車いすリフトモノベアーの平成6年度の利用実績は、一日平均0.6人となっております。今後の設置計画につきましては、全駅にエレベーターが設置してありますので、設置する考えはございません。
108: ◯嵯峨サダ子委員 それでは、福祉の街づくりの中で、市の施設についてはかなり改善が図られてきておりますけれども、地下鉄についてはどのように改善が図られたでしょうか、お尋ねします。
109: ◯高速電車部長 お答えいたします。
本市の地下鉄におきましては、高齢者や、今お話がありました障害者の方にも安全に御利用いただけるよう全駅にエレベーター、エスカレーター、あるいは誘導警告ブロック、あるいはホームにあります転落防止さく、あるいは身障者用のトイレ、点字券売機、あるいは点字運賃表、もろもろ開業当初より設置してきたわけでございます。
また今回、今年度になりますけれども、エレベーターの方につきましては、視覚障害者のために音声による案内、あるいはエレベーターから最寄りの乗車口までへの誘導ブロック等の設置工事をいたしてまいりたいと、そのように思っております。
さらに、お客様の方からお申し出がありますれば、駅務員の方が乗降時に対応をするということになっておりますので、よろしくお願いいたします。
110: ◯嵯峨サダ子委員 ただいまいろいろな改善の措置をされたということをお伺いしたんですが、一つ、利用者の方々から強く要望が出されております手すりとベンチの設置についてお伺いいたします。
御存じのように、仙台駅や広瀬通、五橋駅など、改札口までかなりコンコースが長いわけで、お年寄りの方々がそこで休む場所もないという、一時的にですね、そういうやさしい観点から考えて、ぜひ手すりとベンチの設置を検討できないかなというふうに思います。これはかねてから市民団体からも要望が出ておりまして、検討課題になっているというふうに聞いておりますので、検討結果をお聞かせください。
111: ◯高速電車部長 最初に手すりについてでございますけれども、前回もあったかと思いますが、仙台駅のコンコース、これはちょっとスロープ──勾配のあるところがあるわけですけれども、これにつきましては年内に設置するということで現在進めております。
それから、コンコース上のいすの設置というお話ですけれども、もともとコンコースにつきましては人が滞留しないようにというような形で設けられておりますので、私どもといたしましては、そういうことと、それから管理上の問題ということで、今のところもう少し研究してまいりたいというように思っております。以上です。
112: ◯嵯峨サダ子委員 手すりについては、仙台駅に年内につくるというお話なんですが、そのほかの駅にはつくる考えはございませんか。
113: ◯高速電車部長 それ以外の駅の展開につきましては、今後また研究していきたいと、そのように思っております。
114: ◯嵯峨サダ子委員 それではベンチの設置についてなんですけれども、市民団体の方々への回答として、通行の支障にならないように壁面に折り畳み式のいすも検討していきたいという旨の回答をたしかいただいているというふうに聞いているんですが、その辺の御検討結果はどうなんでしょうか。
115: ◯高速電車部長 まず一つですけれども、壁面への設置ですが、現在コンコースの壁面はどちらかと申しますとブロック壁になっておりますので、壁面へは強度的にはなかなか難しいと、そのように思っております。
それ以外の方法でございますけれども、先ほどちょっと管理上の問題ということを申し述べましたが、コンコースは通路上でございますので、最初申し上げました人が滞留しないようにというのが大前提で考慮されてあるわけです。管理上と申しますのは、ベンチを置いて本来の使われ方をされればよろしいんですけれども、どうしても泥酔者とか、あるいはそれ以外の方々がそこを占領してしまうという問題も我々としては危惧している。そういう関係がありますので、その研究の内容も、試験的なことをあるいは場合によってはしながら研究していきたいと、そのように思っております。
116: ◯嵯峨サダ子委員 それでは、ぜひ研究をしていただきたいと思います。
それから、耳の不自由な方や、それからこの市内に不案内な他都市からの乗客へのサービス向上を図る上で、地下鉄車両内に次の駅を表示する電照板を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。
117: ◯高速電車部長 現在発注しております新型車両につきましては、電照式の案内表示器を設置するということで準備いたしております。それで、既存の車両への設置という問題が発生するわけですけれども、それにつきましては、新型車両での状況を見ながら、またこれも研究してまいりたいと、そのように思っております。以上です。
118: ◯嵯峨サダ子委員 それでは、現在の既存の車両でも構造上実施できる可能性はあるということなんですね。
119: ◯高速電車部長 可能性はございます。
120: ◯嵯峨サダ子委員 それでは、さまざま御回答いただいたんですが、ぜひ今後とも利用者の立場に立って乗客サービス向上に努められるように御要望いたしまして私の質問を終わらせていただきます。
121: ◯委員長 次に、
グローバルネット仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔佐藤正昭委員、質疑席に着席〕
122: ◯委員長 順次、発言願います。
123: ◯佐藤正昭委員 地下鉄も開業いたしまして8年がたちまして、延べ人数にいたしますと4億人以上もの人が利用したということになっておりますけれども、ことしは特に3月に地下鉄サリン事件が起きて、交通局の方は努力をなされて駅に出て警備をされて、そして事故を未然に防いだということで、本当にこの辺は高く評価したいと思います。
そういった中で、この間8月27日の日も市民の足フェスティバル、こういうもので市営バスの皆さん、そして地下鉄の皆さん、本当に努力して市民と交流をしようということでよく努力をされているなということであります。
そういった中で、平成6年度収益的収支は、経常収支において前年度に比較して7億7,500万円の好転を見たものの、118億800万円の純損失となりましたが、6年度の決算を踏まえて、現在の経営状況をどのように考えておりますかお願いをいたします。
124:
◯交通事業管理者 プリペイドカードのバスとの共用であるとか、それからまた不用地の処分、それからまた駅務員の嘱託化の推進と、サービスの向上や経営の効率に積極的に取り組んでまいりました。純損失も前年度に比較して4億円ほど好転したところではございますが、累積欠損金の額は411億円となり、厳しい経営状況にあると理解しております。
仙台都市圏の基幹交通機関としての役割を今後とも果たしていくためにも、乗客の増加策に積極的に取り組み、収益の確保を図るとともに、引き続き効率的な事業運営に努めてまいりたい所存でございます。
125: ◯佐藤正昭委員 今、引き続き努力をしていく、努力を積み重ねていくということでございますけれども、6年度の決算を踏まえて、具体的にどのようなところが改善された、努力をされた部分でしょうか。お願いをいたします。
126: ◯経理課長 お答えいたします。
先ほど管理者が申し上げました収益面におきましては、
プリペイドカードのバスとの共用化を行いまして収益増を図ったところでございます。さらに、高柳等の不用になった部分の土地を売却いたしまして、それも収益の増に寄与したと存じております。
経費の面につきましては、駅務員の退職の後を嘱託職員で補充いたしまして人件費の抑制等を行ったところでございます。
127: ◯佐藤正昭委員 ただいま
プリペイドカードのことが出ましたけれども、これはスキップジョイカード、そしてスキップカードと地下鉄に関しましては2種類あるんですけれども、これはプレミアムがついたもの、つかないもの、両方ありますが、これの統一化といいますか、一元化という見通しはあるんでしょうか、お願いします。
128: ◯高速電車部長 将来的には一元化の方向で検討してまいりたいと思います。
129: ◯佐藤正昭委員 将来的には一元化をするということですけれども、現時点でできない問題点をお示しください。そしてプレミアムがついていない、乗り継ぎ割引が適用にならないものは5,000円の券を買えば7.4%の割り引きがあると。しかし同じ5,000円の券でもスキップカードの乗り継ぎ割引が適用になるものはなしだという、この辺のところはどこに問題があってそれが今すぐ統一できないんでしょうか、お願いします。
130: ◯高速電車部長 過去において、私ども
プリペイドカードを発行するときに、そのような運賃制度ということでお認めいただいたわけですけれども、実際的にはお客さんの取り扱い上いろいろ錯誤とかいろんな面があるかと思いますので、先ほど申し上げましたように将来的には一元化していきたいと、そういうことで考えております。
131: ◯佐藤正昭委員 この
プリペイドカードというのは実にいいものでして、私もいろんなものを持ってますけれども、これを一つ買うと、ああ、きょうは車で行こうかなと思っても、せっかく
プリペイドカードがあるんだから、電車に乗ろうとかバスに乗ろうだとか、そういうふうに思うものなんです。しかも、私なんか入れておいてもなくしてしまって、せっかく5,000円のを買ったんだけれども、一回しか使わないうちになくなってしまったと。そういうことで本当にいいものだと思いますので、そういう観点でもぜひ積極的にお売りをいただきたいなと思います。
そんな中で、毎年の純損失というのも相当な額になっていますが、これは構造的な問題で仕方がないのでしょうか。それともどこか別に原因とか問題があるのでしょうか、お願いします。
132:
◯交通事業管理者 純損失でございますが、地下鉄事業におきましては、当初の設備投資が極めて巨額になることから、その建設に充てます企業債の支払利息や、減価償却費の資本費が大きな額となりまして、収支のバランスがとれるまでには長い期間を要するわけでございます。
本市地下鉄事業は、平成6年度で開業後7年がたったわけでございますが、支払利息が102億2,600万円、減価償却費が70億8,000万円といまだ資本費の負担が大きくございまして、現時点では相当額の欠損金が出るのもやむを得ない状況と、かように考えております。
133: ◯佐藤正昭委員 管理者のお答えのように、これはなかなか難しい問題で、構造的になかなかそれから脱却することができないということでございますけれども、開業9年目を迎えて、ある程度ハードの部分が整備をされてまいりました。しかしこれから本当に高速鉄道事業の中で大切なのは、ソフトの部分が大切になってくるはずであります。そういった意味で、地下鉄部門ではどのような職場環境といいますか、職場づくりを目指しているのか、お答えをお願いします。
134:
◯交通事業管理者 高速鉄道事業におきます職場環境づくりでございますが、旅客運送事業という安全を第一とする職場でございますので、何よりも職員の安全思想の啓発、普及が重要であると考えております。
このため、専門の知識や技術の習得、そしてその向上を目指して職場研修を実施するとともに、無事故表彰制度であるとか、それからまた接遇優秀者の制度を設けまして職員の意識の高揚に努めておるところでございます。
また、組織として職務を遂行していく上で、良好な職場の人間関係が基礎となりますので、そのためサークル活動であるとか、それからまたスポーツ、レクリエーションの推進など福利厚生事業を通じて明るい楽しい職場環境づくりに努めておるところでございます。
さらに、職員の健康を保持増進するために、本会議でも答弁いたしたところでございますが、産業医、看護婦による職場の巡回診察、それからまた健康指導等の実施や健康診断の充実に努めておるところでございます。
135: ◯佐藤正昭委員 今るるお答えをいただきましたけれども、そういう職場を目指していく、とっても結構なことで、そのようにぜひ願えればと思います。
そういった中で、ちょっと具体的にお伺いをいたしますが、今各駅、大きい駅は別にしまして普通の一般駅については、駅務員を2名配置しておりますが、この2名の職務分担についてはどのようになっておりますでしょうか、お願いします。
136: ◯高速電車部長 今先生お話しのように、一般駅につきましては2名で勤務いたしているわけですけれども、そのうちの1名につきましては、常時窓口業務を行うということになっております。それでもう一人の1名につきましては、駅構内の巡回、あるいは点検、場合によって改札対応ということで、そういう業務をしております。ただ、二人で長時間勤務する関係がありまして、休憩時間等の関係で窓口1名ということになる時間帯もございます。以上でございます。
137: ◯佐藤正昭委員 なかなか大変なんで2名で、私が見たところは、1名は窓口にいると。もう1名は、駅の点検をしているのかどうか、私は余り見たことがない。休んでいるのかなというふうに思いますけれども、その辺はどのくらいまでというか、人それぞれ個人差があるでしょうけれども、どの辺のどういう指導をしていますでしょうか、お願いします。
138: ◯高速電車部長 駅務員の指導につきましては、駅務区の方の駅務区長とか、あるいは駅の助役、駅長等が巡回指導ということで各駅に行って指導を行っております。そういうことで、現実的に内部の人間が指導している関係もございますけれども、場合によっては我々局にいる人間も現場の方に出向いて指導するということになっております。以上です。
139: ◯佐藤正昭委員 わかりました。運転手ですけれども、この指導についてはどこが担当なんでしょうか。そしてどのような指導が行われているか、お願いをいたします。
140: ◯高速電車部長 乗務員につきましては、指導する人間と申しますのは、富沢の駅にありますけれども乗務区、そこの区長あるいは助役が添乗指導という形で定期的に運転台に乗って指導しております。以上です。
141: ◯佐藤正昭委員 定期的にということですけれども、どのぐらいの頻度かお知らせください。そして乗務員、自動運転と手動運転の部分があると思いますけれども、どのぐらいの割合でしょうか、お願いします。
142: ◯運転課長 乗務員の教育につきしまては、職場内の教育訓練の実施要領というものがございまして、それに従ってやっているわけでございますけれども、年間定期的なものとしましては年4回、それと必要により臨時教育訓練ということでやっております。平成6年度だけで申し上げますと、定期教育訓練が4回、臨時教育訓練が2回ということで、合計6回ほどやっております。
自動運転と手動運転の割合でございますけれども、これにつきましては……、資料が今ないので、ちょっとお待ちください。
143: ◯佐藤正昭委員 私の聞いたところでは、1乗務で1回手動運転をすると、あとは自動運転だと、そういうふうになっているかと思うんですけれども。
144: ◯運転課長 お答えいたします。
それにつきましては、1仕業で1回ということではなくて、1週間に大体3回から4回程度だということで手動運転をやっているということでございます。それ以外は自動運転ということです。
145: ◯佐藤正昭委員 乗務員の方もなかなか今聞いたように、1日のうちで一度も手動運転をしない。それこそ3日に2回ぐらいですよね。3回乗務して2回ぐらい手動運転だと。その間は、言ってみれば自動運転ですから自動に走るわけで、ドアのあけ閉めに細心の注意を払ってということで、単純な職業でありまして、なかなか皆さんもやりがいとか、そういう面で大変だろうなと。
見受ければ、ひどい人もいるんですよ、本を読んでいたり、いろんなことがありますよ。あとはあれは乗務時間はたばこはあそこは吸えない、禁煙でしょうけれども、たばこを吸っていたり、そういうことがあるように思われるんですけれども、その辺の指導について、何か同じ乗務員から上がった人が指導している今のそういう指導体制の中ではなかなか改善がされないんではないかなと、そのように思うんですよ。これは地下鉄についても8年が経過したわけですから、一つきちっと指導係という部門を設けて、そこが専門的に駅務、そして乗務の指導に当たるということが必要でないかと思われますが、いかがお考えでしょうか。
146: ◯高速電車部長 先生のおっしゃることも大分わかりますので、そういうことを踏まえて外部機関によるチェック体制というものを研究してまいりたいと、そのように思います。
147: ◯佐藤正昭委員 そのように願えればと思います。仙台市交通局、バス部門から来た方が多いわけですから、ともすればちょっとバスの悪かった部分を引きずっているということがあるようにも思われますので、そこのところをきちっと指導をしていただきたいと思います。そして何よりも職員が意欲的に、働きがいを持ってもらう、市民に信頼をされる地下鉄事業となることが必要であると思います。この市民に信頼される地下鉄ということで、どのような方策をとっておりますでしょうか。お願いします。
148: ◯高速電車部長 鉄道の第一の目的は、安全にお客様をお運びすると。もちろん快適ということがその中にあるわけですけれども、職員に対しましては、接遇という部分でお客様に不快感を与えないような、そういう接遇ということで常日ごろから教育はいたしております。
そんな関係で、信頼いただくには今申し上げました接遇の面、それから安全輸送の面、それから快適性の部分、それから確実と。地下鉄は路面交通と違いまして確実に目的地に行くという、そういう確実性という部分からいたしましてもかなり信頼をいただいているのかなというように思いますので、私どもとしてはますますこの面を強化してまいりたいと、そのように思います。
149: ◯佐藤正昭委員 問題を変えます。今地下鉄で1日の車いすの利用者、車いすで地下鉄に乗ってくる方は何人おりますでしょうか。お願いします。
150: ◯高速電車部長 平成6年度の平均的なことですけれども、1日駅当たりで、1駅にならしますと大体1.1から1.2名と、そういうような状況でございます。以上です。
151: ◯佐藤正昭委員 仙台市内に、車いすを利用している方は大づかみで約1,000人いるだろうと。そうすると十七、八人というと、これは往復だから半分の数になるのかなと。10人程度ということになると1%の利用であると。市民は今16万3,000人乗っているということからすれば17%ということで、車いす利用者の利用が極端にやっぱり少ないな、地下鉄事業の人たちが温かくこういう人たちを迎えてやることができればもっともっと乗るようになるかなと思いますので、ぜひその辺のところ、よろしくお願いをいたします。
次に、平成9年に七北田球技場ができ上がります。サッカーの施設が2万人収容ということででき上がっていますが、私も何度かこの場で質問をさせていただいておりますが、その後、このJリーグ対応の球技場についての策として、どういうことを検討なさってきたのかについてお願いをいたします。
152: ◯高速電車部長 その後の検討の内容でございますけれども、現実に駅をつくるということにつきましては、非常に建設費を要するということから、それ以外の方法で何とか対応してみたいなということで検討した中で、臨時の出入口、それを利用しながらお客さんの利便性を高めてまいりたいと、そういう内容で検討してまいりました。以上です。
153: ◯佐藤正昭委員 平成9年度にこの2万人収容の競技場ができ上がるわけですけれども、管理者、このことについてどう思われますか。施設ができてうれしいとか……。
154:
◯交通事業管理者 2万人収容の施設ができるわけでございますので、地下鉄を御利用いただけるということでございますので、そういう意味では非常に希望を持って見ておるところでございます。
155: ◯佐藤正昭委員 さすが管理者でありまして、私はその答えを待っておりました。こういうものに前向きに取り組むというんですかね、「いや、ああいうのができて困るなや」ということじゃなく、「いや、これで収益がふえる」と、そういう積極さが今の交通事業にうんと必要なことだと思われますので、ぜひその辺の観点を大切にして、よろしくお願いいたします。そういう職員の意識改革の先頭に管理者が立ってやっていくことが大変必要なことで、大切なことだと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
仙台市交通局職員の英知を結集して、たゆまざる努力をしていただきますようにお願いをいたします。
頑張れ、そして元気を出せ、仙台市交通局。終わります。
156: ◯委員長 以上で、第100号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。
答弁者入れかえのため、少々お待ち願います。
〔答弁者入れかえ〕
157: ◯委員長 次に、第111号議案平成6年度仙台市水道事業会計決算認定に関する件についてであります。
公明から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔笠原哲委員、質疑席に着席〕
158: ◯委員長 順次、発言を願います。
159: ◯笠原哲委員 平成6年度水道事業も、料金を値上げしてかなり増収を図ってきておりますし、それによってある意味では赤字がかなり圧縮されてきていると。それにしても高料金の対策ということで、一般会計から9億の負担金をいただいて、さらにまた別の補助金ももらっているというふうな状況が続いておりますし、借金はどんどんふえているというふうな状況にあります。
その中で、人員の削減等含めて合理化に十分に努めてこられたというふうに思いますけれども、改めて管理者に6年度の決算を踏まえて、どういうところで頑張って、どういうところがもう一歩だったのかということについての御所見を伺いたいと思います。
160: ◯水道事業管理者 平成6年度の決算につきましては、昨年の5月1日に水道料金の改定をお認めいただいたことによりまして、給水量、有収水量とも当初の見込みは下回ったものの、経営の効率化に取り組んできたこともございまして、当年度純損失が1億6,000万、平成6年度末の資金剰余は前年度に比べまして13億4,200万と増加しました。そして26億3,600万となりまして、平成6年度から8年度までの3カ年の財政計画の初年度としては比較的順調な滑り出しとなったものと考えておりますけれども、水道を取り巻く客観的な情勢は必ずしも楽観できるものではございませんで、ますます経営の効率化に努めなければならないものと、そのように認識をした次第でございます。
161: ◯笠原哲委員 施設集約型の公営企業ということで、設備投資はまだまだふえますし、それに伴う使えば使うほどいいというふうな単純なことになるのかと思いますが、ここで料金が、これは前から言われていることなんですが、政令市の中では一番高いというふうに数字的にはなっております。20ミリのあれで見ますと、仙台市は2,880円で、類似市で見ますと広島が1,601円ということですからかなり高いと。10ミリに至っては、名古屋だとか京都あたりから見ると倍近い料金になっているということですね。
水道事業の歴史的なものとか含めて料金が違っているんだというのはある程度わかるわけです。また受水費についても、今年度から特に仙南広域の水道から導入し始めてかなり高くなってしまった。それで料金の引き上げということになったわけですけれども、市民から見れば、非常に高いなと率直な感想をよく言われます。特に転勤族というか、ほかの町から市から転勤された方々は、仙台市の水道は高いですねと。バスも高いと言われていますけれども、仙台市は特に水道が高いですねというふうに言われます。この辺についての率直な管理者としての御所見をお伺いしたいと思います。
162: ◯水道事業管理者 おっしゃるように、
政令指定都市の中では札幌と大方並びまして高い方の料金にございますけれども、一方、ある程度広域水道の受水費が影響していることも事実でございます。その点で、安定供給のために一定の料金のレベルが上がっている点もございますけれども、いずれにしても市民感情として料金がやや高いということについては、十分意を用いながら経営の効率化には努めなければならないものと、そのように考えております。
163: ◯笠原哲委員 そこで、使えば使うだけいいということになります。昨年度は福岡が大変な水飢饉で給水制限があったりなんかしてひどい状態であった。そのニュースが全国的に大きな話題になって、市民の中にも節水意識が非常に高まったのではないかというふうに思います。したがって、若干減ったのかなというように思います。
それから、工業系の産業用の水についても、引き続き景気の悪い状態が続いているので非常に抑えてきているという部分もあって、ある程度やむを得ないのかなというふうな感じがしますけれども、いずれにしても設備集約型の産業である限り、設備したものをいかに回収に回していくかと、本当に水を売る、使ってもらうということになるんだと思いますが、そこで市民皆水道の推進ということがうたわれております。
平成3年の調査で、約7,200戸、これは計画給水区域内のことだと思いますが、それが残っていると。それを6年度末までに1,932戸を切りかえしてきていると。それほどの実績は示しているわけですけれども、この6年度単年度で切りかえがどの程度あったのか、また残っている5,000戸強の戸数のどこが特に固まってあるのかという地域、それから過疎と言われている地域、ここは非常に難しいと、持っていくのはなかなか大変だというような系統──系統という表現は悪いのかもわかりませんけれども、そういったところがどんな感じであるのかということをお伺いしたいと思います。
164: ◯給水部長 いわゆる未給水地区の解消ということでございますが、大体今のところ年間700戸、この未給水地区と申しますのは、給水区域内で水道施設が整備されている地域内で給水の申し込みがなされていない地区でございます。これにつきましては年間700戸やってございます。主に残っていますのは、現在太白区の中田地区、あるいは若林区でまいりますと沖野とか六郷、青葉区でまいりますと芋沢地区、そういった地区でございます。
165: ◯笠原哲委員 そこで、年間700戸ということでございますからまだまだ随分時間がかかる感じになりますけれども、中田、沖野、六郷あるいは芋沢というようなお話がありましたけれども、中田、沖野、六郷は比較的人口が密集しているのかと思いますけれども、この辺の方々が切りかえていただけない理由はどういった理由があり、切りかえていないということは当然井戸水を飲んでいらっしゃるんだと思いますけれども、その井戸水についての水質の問題だとか、衛生面での問題はないのかどうなのか、その辺も含めてお伺いします。
166: ◯給水装置課長 お答え申し上げます。
給水の開始を阻害している要因はということでございますが、私ども阻害している要因を、過去に戸別に当たりまして勧誘を図ったり、あるいは住民の説明会、あるいはまた過去にもアンケート等調査をいたした結果からうかがえることは、日常なれている水道に非常に愛着を持っていて、井戸水も豊富ですし、水質がよいと思っているというのが第1点かなと思います。
それから、水道への切りかえを望んではいるんですが、水洗化工事にあわせて同時にやりたいと。それから3点目として考えられます要因としては、水道への切りかえに要する、当然工事費がかかりますので、それが伴うということ。もう一つ考えられるといいますか、四つほど考えてみたんですが、特に井戸水使用の借家にお住まいの方につきましては、自分の意思では切りかえられないと、どうしても家屋の所有者に実権がございますので、そういったことから家主さんは工事費がかさむということで、なかなか水道への切りかえに同意していただけないというようなことが考えられております。以上でございます。
167: ◯笠原哲委員 そこで、工事をそこに持っていく、当然切りかえていただけるものだと思って持っていくわけですね。ということは、事前に市場調査をしなかったということも言えるのかどうなのか。要するに管を持っていくときに、そういった市場調査は全然やっていないんだと、とにかくそこに持っていっているんだと、こういうことなのかどうなのかちょっとお伺いしたいと思います。
168: ◯給水部長 一応私どもでパイプを引きます場合には、地元の皆様の要望、このような未給水地区の解消につきましては、要望を主としております。その際には一応引きますという確約をいただいて、その上で布設いたしております。ところが実際にパイプが入りますとなかなか引いてもらえないという、そういった現状がございます。
169: ◯笠原哲委員 安全であれば何の水を飲んでもそれは個人の、その家の方々の自由だというふうに思いますけれども、市としてはせっかく大変なお金を建設投資しながらそこに持っていっている。その辺の理解については事前に今のお話のように要望を聞いて、しかも確約みたいな形でもらって引っ張っていっているということになれば、本当にこれは管理者が頭を一軒ずつ下げてもぜひ入れてほしいと、そのぐらいのつもりでやっていただくようにぜひ進めていただきたいなというふうに思います。
それと、残念なことに計画給水区域外の方も約3,000人ぐらいおられるんですかね。行政区内の人口が94万3,000で、計画給水区域内の人口が94万ですから、給水人口が92万ということは、仙台市の水道を飲んでいない方が2万人弱ぐらいあるという計算になります。給水区域内の人口が94万ですから、行政区域内から給水区域内の人口を引きますと約3,000人ぐらいが区域外に外れているということになります。
この計画給水区域内の設備でさえも大変だということが常々言われて投資しているわけですけれども、その中で、残る3,000人の方々をどのように──要望があればということになると思いますけれども、仙台市の水道に参加していただくというか、飲んでいただくか、この辺についての設備投資に対する考え方が、このままで行ったら、今でも大変な赤字なわけですから、建設投資にまるっきり水道局の起債でもっていったらある意味では大変なことになる、また残りのこの3,000人の方々というのは、非常にある意味では大変失礼な言い方かもわかりませんけれども過疎地帯にお住まいの方々が多いという現状でないかなと思うんですけれども、この辺についての対策については、どんな感じで今のところ考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
170: ◯給水部長 一つは、未整備地区の対策かと思います。この未整備地区の対策につきましては、約350戸で大体1,700人ぐらいおるわけでございますが、これに対しまして現在水道施設の整備を進めてございます。
またもう一つ、先ほど先生からお話しの、行政区域内で水を飲んでいない人口が大分あるというお話、その中には専用水道を使っているところもございます。また簡易水道の区域そのものも入ってございますので、御理解いただきたいと思います。
171: ◯笠原哲委員 そうすると簡易水道の恩恵も受けていないという、まあ、水を飲んでいない人はいないわけですから、これは命の最も基礎資材で重大なあれですので飲んでいない人はないと。ですけれども、仙台の水道、私は簡易水道も含めての話をしたわけですけれども、この辺の工事について、そこに持っていくためには莫大な投資が逆にまた要るという結果になります。
現在水道局は、建設改良費の形で起債で資金を充当しているわけですけれども、これはとても水道事業では無理だと。むしろ一般会計の方から繰り入れていただかないとこれ以上のものは無理ですというようなことについて、一般会計の担当である市財政局に、この辺はちょっと厳しいので出していただきたいというような御相談をしたことがございますか。
172: ◯水道事業管理者 従来の経過を伺いますと、そのようなことはないということでございます。
173: ◯笠原哲委員 そこで財政局の方に伺いたいんですけれども、市長なんですかね、財政局なんですかね……、財政局長が私、私と言っているようですから、そこで、この辺に対する一般会計からの本当に大変厳しい工事を進めていかなくてはいけない、ある意味では非常に採算の悪いことをわかりながらそこに行くというふうな水道局側の事業としての問題点というか、やりたくないというと表現が悪いのかもわかりませんけれども、そういったことがあると思います。
そこで、市としてこの水道事業、こういった地域に対する手当てのあり方というか、その辺をどのような財政の手段で救済できるか、また水道事業のこれから新たに発生する建設投資をいかに負担を軽くしていくかという角度からちょっとお伺いをしたいし、またこれはこちらからもぜひ出すべきだという考え方で伺いたいと思います。
174: ◯財政局長 まず原則論としては、公営企業は独立採算料金で賄うということが原則でありまして、ただしその企業が負担することが不適当なもの、あるいは企業の料金をもってしては到底賄い得ないというものについては一般会計が負担するというルールが
公営企業法で定められております。ですのでこれが不適当なもの、あるいは料金をもって賄えるものに当たるかどうかということが重要な論点になってくるだろうと思います。
水道事業については、今のところそのようないわゆる過疎地域に対する布設についての一般会計負担というのは制度化されておりません。しかしながら一方で見ますと、小さな市町村が行います簡易水道の場合には、企業債の元金償還金の2分の1を一般会計が負担し、それについては普通交付税で財源措置をするというルール化もされています。つまりこれは簡易水道のような、そもそも小さなところで大きな施設に対する資本投下をするという場合には、元金の半分程度は初めから料金では無理だろうということに基づく考え方でございます。
したがいまして、御指摘の点につきましては、まず問題になりますのは仙台市の水道事業全体の中で、未整備地域に対する資本投下が一体どの程度料金への影響などが生ずるかということを見きわめることが重要だろうと思います。それがやはり一般市民の方々から料金で全部いただくんだということは、ちょっと不適当であろうという観点に立つことができるならば、一般会計が負担することも可能になると思います。
ただその場合には、現在の簡易水道に対する制度と同様に、国の方でしっかり制度化し、またそれに対する普通交付税等の財源措置のルール化、これを行うということを国に対して要望することがまず第1点だろうと思います。もちろんその財源措置等ができるまではやらないというわけではございませんけれども、恐らくそういうこととあわせてやっていくということになろうと思います。
現在のところ、具体的な話は私どもの方には来ておりませんので検討しておりませんが、そういう話がございましたら私たちの方でも検討してみたいというふうに思います。
175: ◯笠原哲委員 管理者、そういうことでございますから、ぜひ最初からやっぱりあきらめるということよりは、やっぱり言ってみるもんだ、また相談してみるもんだという部分というのは僕はあるんではないかなと思います。特にこの計画給水区域内の未整備地区の過大投資になる分、これは現状で相当把握されているように、ここに来いと言われたら大変だと、なるべく要望が来ないような方向で、逆に言えばこうやっている地域があるんじゃないかなと思います。こういったことを考えられる地域というのはどういうところでございますか。
176: ◯給水部長 ただいまの場所でございますが、非常に費用がかかるというふうに考えられておりますのは、泉区の堀田沢、それから堂所、寿連原、永安寺、それから宮城野区の青麻沢、これは1戸でございますが、こういった5地区でございます。
177: ◯笠原哲委員 その5地区の方々から、ぜひ水道を持ってきてもらいたいという要望は現時点であるんでしょうか。
178: ◯給水部長 今のところまだ要望はございません。
179: ◯笠原哲委員 あるのかなと思えばなかったということでございますから、あった時点で当然具体の相談事になってくるんではないかなと思いますけれども、そういったときには、先ほどのような財政局長の御答弁がありますので、ぜひさまざまな角度で御相談していただいて、一般会計から引っ張ってこれるようにぜひ御努力をお願いしたいというふうに思います。
そこで、建設改良事業の投資はずっと続けなくてはいけないというふうな水道局の考え方もあるようです。ただ現行の経済情勢、それから人口の伸び率を含めますと、若干見直しはしたといっても、まだちょっと過剰じゃないのかというふうな考え方が私はあります。この辺についての──水道局さんとは考え方が違うのかもわかりませんけれども、見直しについてどう考えるかということが第1点。それから、早急にやらなくてはいけないものは、下水道のときにも質問しましたけれども、この金利の低いときに少し力を入れて工事を進めることが必要なのではないかなというふうに思います。この2点について伺います。
180: ◯水道事業管理者 水需要の動向に合わせまして、基幹的施設あるいは配水管網の整備を計画的に行う際、全体計画の中で財政計画、ことしで2年目を迎えるわけでございますが、かなり圧縮いたしまして、相当の見直しをやってまいりました。ただ現実に、かなり老朽化した管等がいろいろございますと同時に、浄水場なども一部相当老朽化しておりますので、こういった基幹的な施設あるいは石綿セメント管のような、どうしても対策を講じなければならないものなど、優先順位をしっかり立てまして現在これらの事業に当たっておるところでございまして、非常に引き締めた形で事業を進めておるつもりでございます。
また、低利の企業債の現状のような時期に、ある面では積極的な工事も行うべきではないかというお話でございますが、私どもも基本的にはそういった優先順位をしっかり立てて、一定の見直しを行って引き締めの方向でいきますけれども、やはりこういった時期にやるべきものは建設改良事業として、ぜひとも取り組むべきものは取り組みたいと、このように考えております。
181: ◯笠原哲委員 どうか柔軟な形で時代の要請にこたえるべきだというふうに思いますので、さらに頑張っていただきたいと思います。
それから、ちょっと別な問題になりますけれども、最近規制の緩和ということが国としても大きなテーマになってきていますし、市町村でもある意味では同じではないかなというふうに思います。新築建築費の国際比較等を含めて日本の建築費は高いというふうに非難報道がありますし、家を新しく建てられる方は安い方が当然いいわけですので、その一環の中で、宅内給水装置のいわゆる公認店の問題を取り上げられているというふうに伺っていますが、この辺についての指導というか、厚生省あたりからどういった指導があり、またそれについてはどう取り組もうとしているのか、この辺について伺いたいと思います。
182: ◯総務部長 規制緩和につきましての厚生省からの指導の内容で主な内容を御説明申し上げます。
一つは、公認店制度についてでございますが、公認の基準あるいは手続の合理化、簡素化、そういったものについてでございます。それから新規参入の業者につきまして差をつけないと申しますか、資格要件でもって差をつけないようにしなさいというようなもの、それから消費者の利便ということでございますが、現在水道事業管理者単位でもって公認制度というものを設けられているのが普通でございますが、それの隣接市町との共同運用と申しますか、広域化を図るべきだというような内容の指導がございます。
それから、2番目といたしましては、給水装置の構造、材質の検査についてでございます。これにつきましては、日本水道協会の型式
承認、検査制度、こういったものが全国的なものとしてございます。これを活用するということです。それからそれによらないもの、特殊なものについては、その必要性、目的について明らかにしなさいというような指導がございます。主なものはそういう指導の内容でございます。
これに対しまして、本市の対応といたしましては、公認の基準あるいは手続につきましては、仙台市では規定を設けてございまして、既に公表してございます。それから基準や手続につきましては、なお簡素化の方向で検討してございます。また新規の参入につきましては、現在でも特に差をつけるような資格要件を設けてございませんで、普通の公認の申請は、従来からの公認店と新規の公認店の差はございません。そういったことで公平に取り扱ってございます。
また、共同運用につきましては、これは全国的な問題ということでもございますので、日本水道協会との調整を図りながら検討してまいりたいというふうに考えております。
それから、型式
承認、検査につきましては、仙台市でも日本水道協会の
承認のものはそのまま採用してございます。特に仙台市独自のものとして持ってございますのは、寒冷地用等の器具につきましては、基準を設けまして、その内容を公表しております。そういったことで現在でも日本水道協会との
承認検定というものの重複はないようにしてございますが、なお一層努めてまいりたいと思います。